インデナ社[Indena S.p.A.]

会社概要
イタリアに拠点を置くインデナ社は、医薬品や健康食品、化粧品に用いられる植物由来の有効成分の開発・製造を専門とする世界的な企業です。約700名の社員を有し、そのうちの1割が常勤で研究活動に専念。80年以上の経験に裏打ちされた管理ノウハウによってプランテーションネットワークを構築し、製造過程で使われる原料の6割以上を栽培しています。
現在は40カ国以上で薬効のある植物の栽培、原料製造や製品販売を行うだけではなく、生物の多様性を確保し、生態系のバランスを保つ活動も実施。植物抽出産業において、その存在感を発揮しています。
歴史
インデナ社の起源は1921年に Carlo Boccaccio Inverni が薬用植物のエキスの抽出を始めたときにまで遡ります。1950年代には医薬品部門が創設され、植物由来物質の製造および販売を開始。1969年には、ミラノ近郊のセッターラに主要な研究開発センターと製造工場が設けられました。
1980年代初めには、Indena S.p.A と名付けられた新会社のもと、植物由来物質事業を再編。以来、長年にわたり、精製エキス、並びにフラボノイド、グリコシド、アミノ酸、アルカロイド、及びそれらの半合成誘導体など、植物由来の医薬品有効成分の同定・開発・製造に特化した事業を行い、フランスとインドにも製造工場を構えるまでに成長しました。
そして1994年、医薬品事業が多国籍企業の一部に併合され、インデナ社は本来の基幹事業である植物由来物質の製造と開発に立ち帰り、歩み続けています。

インデナ本社

研究活動
インデナ社の研究はイタリアのセッターラにあるインデナ研究開発センターで行われています。同時に、インデナ社は世界の著名な大学や民間研究機関と協力して、臨床第一相までの安全性と有効性に関する生物学的影響評価を行っています。
そうした研究目標の一つは、医薬品への応用を目的とした新有効成分の開発です。医薬品の分野では現在、パクリタキセルの成功に倣い、抗がん剤および抗菌薬、抗ウイルス薬の開発に重点的に取り組んでいます。加えて、病理の治療やうつ疾患、不安神経症、性的不能、睡眠障害、痛覚過敏といった中枢神経系の機能障害の治療を目的とした有効成分も研究中です。これらは、健康食品と化粧品産業にとっても欠くことのできない基盤でもあります。
さらに、健康食品用製剤にとって重要な成分である、植物由来の高品質規格有効成分の同定や生産にも注力。昔から薬効があると認められている食用植物や、薬理効果が明らかになっている植物由来の規格抽出液を製造しています。
また、インデナ社は、フリーラジカルによるダメージ予防に効果のある、抗酸化作用を有する植物ベースの成分の研究・製造にも注目しています。

インデナ30

品質管理
インデナ社は、起源原料の栽培から最終製品の出荷に至るまで、30を超える厳しい品質管理の基準を設けています。
「インデナ30」と名付けられた独自の管理基準のもと、起源原料の栽培地域の選択や収穫方法、農薬検査などの品質管理を「GAP(適正農業規範)」に従って実施。
製造工程では「GMP(適正製造規範)」を遵守し、すべての生データを記録したうえで、その手順とパラメーターはマスターバッチコード(MBR)によって二重にチェックされます。そして最終製品は、HPLCとNMRなどの分析機器を用いて、適切にバリデージョンされた分析法に従って最終分析されます。 新しく有効成分を同定した場合は、大量生産に向けて独自の製造手順を設計・構築しますが、その際も厳しい品質テストとあらゆる国際規制に則った検証を徹底的に実施。最終的には前臨床および終局の臨床第一相試験が慎重に行われます。
品質の高い起源原料を栽培し、厳格な品質管理のもとで製品化し、チェックのうえにもチェックを重ねる。そうしたすべての審査をクリアした製品だけが、市場へと出荷されるのです。

研究・開発



インデナ社
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